HOWL - Black Rebel Motorcycle Club

 初回の投稿は僕が一番好きと言っても過言ではないバンド、ブラックレベルモーターサイクルクラブの3rdアルバム「ハウル」(2005) について。このブログのタイトルもここから拝借しています。そもそもはビートの詩人、アレン・ギンズバーグの代表作の題名。

 僕は普段アナログで聞いています。 見開きジャケットの二枚組で、写真の右側はdisc1の内袋。この頃はまだドラムがニックだった頃だ。一番男前で一番変人だったニック、今は何してるんだろう。

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  前作の2ndがなぜか余り評価されずレーベルとの契約も打ち切られ、更にそれが関係してかどうかは知らないが、ドラマーのニックが抜ける抜けないの話も持ち上がり、とにかくバンドの内側も外側もガタガタだった時期を経て生み出された今作はまさかのアコースティックアルバムで、初めて聞いた時はとても驚いた覚えがある。(1st、2ndはファズギター渦巻くサイケ且つシューゲイズなバンドサウンドで、ファンも識者もその側面を評価していた人が多かった)

 曲を書いていた時期にドラムがいなかったため、必然的にアコギメインの楽曲ばかりが出来上がったというだけかもしれないが、それにしてもバンドが分解するかもしれないという時期にこんな大胆な舵を切れるのは、今考えてもやはり半端ではないと思う。

 ブルースやゴスペルを基調としたシンプルで良い曲が並ぶ。捨て曲は無いが、中でも表題曲のhowlが何とも形容し難い独創的な雰囲気で好きだ。あとはラストのthe line なんかも、特に素晴らしいと思う。

  ちなみに2008年の来日ライブのとき、本作収録のpromiseという楽曲も披露してくれたのだけど、ベースのロバートがアップライトピアノを弾きながらボーカルをとっていたのはまあ普通として、ギターのピーターは何とギター背負ったままトロンボーンを吹いていて、改めて、器用な人達だなと思った。

 とにかく本当に素晴らしいアルバムです。夜、焚き火の周りに集まって、こういう曲達を弾き語ってみたい。

 動画はシングルカットもされた収録曲、ain't no easy wayのMV。イメージがなぜにナチスのジョイディヴィジョンなのかは分からないが、バンドもかっこ良く撮られているし、何よりやたらに良い女がエロい雰囲気で、それもたくさん出てくるので非常に好きです。


Ain't No Easy Way (RCA Version) - YouTube