鈍器

f:id:when87:20130802203409j:plain

 先日新宿のドンキに行った。僕は閉塞感の強い場所や埃っぽい場所がかなり苦手なのでまず行かないのだが、所用で必要になった幾つかのものを一気に揃えられる便利な場所がドンキしか思いつかなかった。

 本当に久し振りに入ったのだが行くと結構楽しくて、バスタオル安いなとか靴売り場の工業的ゴム臭がひどいとか、あげく胸を大きく見せる水着対応の新型ヌーブラなど色々見て回っていると、その内なぜかコスメなどが主に置いてある二階のフロアに迷い込んだのだが、ここが他の売り場と比べても明らかに混んでいる&若い女性率の高さに驚いた。一瞬女風呂に迷い込んだらこんな感じなのだろうかというほどの居心地の良さ、じゃない悪さを感じたほど。多くの若い女性があの狭くてごちゃごちゃした中をうろつきながら腰を屈めて商品を物色している様子や、母親の買い物の間待たされているのであろう中東系の美少女が隅っこの一角に座り込んでスマホのゲームに没頭していたりする様子は、まるでストリップ小屋の楽屋か(ゾンビ・ストリッパーズという映画を最近見たからそう思っただけですが)というような猥雑さとペラペラのゴージャス味に溢れており、主に置いてある商品やその什器の特性上、フロア全体がうっすらピンクゴールドのような色味に包まれていたのもその印象に拍車を掛けていた。歌舞伎町界隈に何となく立ちこめる香の、その発生源の一つを垣間見た気分。

 ドン・キホーテの店舗はあの詰め込み型の陳列や迷路のような通路、繰り返されるドンドンドン~というBGMまで合わせて極めて呪術的なので、やはりそういう場が発生しやすいのだろうか。客にアジア系の人々が多いのも、安いという理由だけでは無いような気がする。

 しかしあれ、棚卸しカウントは地獄だろうな。