Souvenirs D'un Autre Monde - Alcest
フランスのブラックメタラーによるソロプロジェクト。しかし本作の感触はややゴシックっぽいシューゲイザーのそれ。個人的には初めて聞いたとき、「ダークなライド」という感想を持った(歌声の雰囲気がマーク・ガードナーによく似ているので)。しかしこれこうして書くと、安直な感想だな。
恥ずかしながら僕はメタルはほとんど知らないのだが、ヘヴィロック系のゴリゴリサウンドを作っていた人がやがてポストロックとかシューゲイザー的な、それも割とメランコリックな地点に接近していくというのは結構ある気がするので、やっぱりこの辺りは、突き詰めていくと親和性が高いのだと思う。
粒の細かい、それでいてコシと粘りのある歪みギターの音像がとにかく気持ち良く、その中でゆっくりと弧を描く様な旋律が美しい。ついでに、可愛いながら冷んやりとした写真のジャケットも綺麗。