音楽

A LITTLE FABLE - ASPIDISTRAFLY

シンガポールのユニットで、これは2011年のアルバム。最近再発盤が出て知ったのだけど、この手のアルバムでは久しぶりにはまった。突出したレベルのアートワークと、ありえないくらいハスキーな女声ボーカルが非常に良い。場末のバーのママのような貫禄ある…

Shiver - Lucy Rose

今期放送されているアニメの一つに「蟲師」という作品があって、そのオープニングに使われていたたため、この曲を知った。単純にとても良い曲であるのと、純和風な雰囲気のアニメのオープニングにこんな洋楽フォークを選んだスタッフのセンスなども相俟って…

YOU - ART SCHOOL

アートスクールはセカンドの頃くらいまではよく聞いていたが、余りに何度も繰り返されるベタベタな退廃趣味、少女性への畏怖や憧憬といった広がりの無い歌詞世界に主に興味を失い、ながらく聞いていなかった。が、先日ふと目に入った本作を何となく試聴して…

SENSE WISENESS - WISESENSEI

友人が貸してくれて最近よく聞いている。 初聴時は正直ピンとこなかったけど、ほとんどシンプルなベースとドラム、あとは音数少なめのピアノがたまに踊る位のスカスカと言っていいトラックに、迫力はあるのだけど決して高揚はしていかない、どこか抑圧された…

渋谷慶一郎 Playing THE END at 表参道スパイラルホール(2013.12.28)

今年のライブ納めとして渋谷慶一郎のピアノソロコンサートに行った。会場は表参道の瀟洒なビルの三階のホールで、同ビル一階のカフェも、広くてピアノがあって、印象的だった。 舞台演出は去年のfor mariaコンサートと同じ様な感じで、中央に要塞のようなピ…

downy at 渋谷www(2013.12.18)

9年振りの新作が物凄く良かったダウニーのワンマン。今年は最期に真打ちが来たかと発表当時から凄く楽しみにしていたライブだったが、いまいち不完全燃焼だった。理由は一にも二にもPAのまずさ。僕の好みの音質では全く無かった。全体的にハイが強めのサウ…

BRMC at 恵比寿リキッドルーム(2013.11.25)

橫浜の時は知らなかったのだがサイン会があったらしいとの噂を聞きつけ、公式サイトなどを見て回ると、フェイスブックに詳細がアップされていた。先着50名との事で、何となく有給を取得しておいて本当に良かったと安堵する。サインは当然レコードにして貰お…

BRMC at 横浜ベイホール(2013.11.23)

今回のツアー、僕は東京と橫浜を観に行った。 橫浜ベイホールは初めてだった。HPに乗っている簡単な地図をスマホに表示しつつ最寄りの元町中華街駅から街の中心とは反対方向に歩き出し、どんどん無機質で工業的、道幅が広く高速が空を閉ざす「港湾」な雰囲…

After the noise is gone - Rayons

本作を聞くのに良い季節になってきた。 中井雅子さんという音大出身の方のソロプロジェクト。六曲中三曲にプリドーンがボーカルとして参加しており、残りはインスト曲。本作について、「ポップ寄りでメロディのはっきりしたポスト・クラシカルなアルバム」と…

Laideronnette - matryoshka

1stから5年の時を経て世に出されたマトリョーシカの2nd「レドロネット」。物凄く楽しみにしていた一枚だった。ラヴェルの組曲に登場する、世界一醜い女王の名から取られたというこのタイトルがまず衒学的でたまらない。 ただ楽曲を聞いてみると、構築の奥行…

Mr.“All Bad”Jordan - OMSB

おむすびのソロを今更ゲット。噂通りの快作。真っ向勝負感の強すぎるジャケットも素晴らしい。ちなみに上の写真はジャケットではないが、最高過ぎるので載せた。 トラックのセンスやラップは言わずもがなだけど、特筆すべきはミックスやマスタリングのレベル…

八十八ケ所巡礼 at 渋谷クアトロ

昨日は八十八ケ所巡礼のワンマンに行った。客の入りは7割位だろうか。これ位の入り具合だと結構動きやすくて、ライブ途中にトイレに行ったり酒を買って元の場所に戻ったりといった行動がやりやすいのでそういう意味では非常に有り難いが、しかしそれにしても…

Specter at the Feast - Black Rebel Motorcycle Club

11月にめでたく来日が決定したBRMCの最新作。アナログは赤色の透明仕様。 最高傑作かもしれない。僕が彼らを聞き始めたのは確か2ndが出た直後からで、howl-sessionsやamerican-Xなどのアウトテイク集、果ては実験音楽のようなeffect of 333まで全て聞いてい…

23 - Blonde Redhead

異人種混合バンド、ブロンドレッドヘッドの七枚目。他のアルバムも好きだが中でも本作と五枚目(melody of certain damaged lemons)は非常によく聞いている。日本人女性一人とイタリア人男性二人(凄いハンサムな双子)という編成のバンドがニューヨークを…

LOSTAGE - LOSTAGE

奈良を拠点に活動するバンドの四枚目。元は四人組でメジャーデビューもしていたらしいけど、僕はスリーピースになって且つ自主レーベルを作って活動しだした本作で知った。 上にも書いた通り本作はメンバーの脱退やメジャーレーベルからの離反を経て作られた…

Zatracenie – matryoshka

アルバム名はザトラツェニエと読みます。バンドではなくて、トラックメイカーとVoの二人組。これは確か発売当時にジャケ買いしたのだと思う。初めて通して聴いた時は、悪くはないがいかにも狙いすぎのメロディに格好付けたアレンジだと一聴して判断してしま…

幽霊たち - Moe and Ghosts

group_inou辺りから俄に勃興し始めた感のある文系のラップユニットだが、本作はその異端にして極北。 トラックメイカーのユージーン・カイム(友人皆無ということだろうか。ライブで見たがかなりの男前)による、メルヘンなようなドライなような、シンセなよ…

Original Album Series - The Jesus and Mary Chain

ジザメリの激安ボックスセット。最近はオルタナ世代前後の比較的新しいバンドまでこういう激安ボックスが出ていて、凄い世の中になった、というより端的に時間の経過を感じる。radio headなんかも同じ様なのが出ている。 まだマイブラ登場以前のイギリスで、…

Doolittle - Pixies

これも普段はレコードで聞いています。最近アマゾンで買った新品ですが、重量盤でした。4ADは今でもそうですが、全体的にゴシックなジャケットが凄く良いですね。 ピクシーズと言えば後追い世代としては、やっぱりニルバナのカートがファンだったと言う事で…

Souvenirs D'un Autre Monde - Alcest

フランスのブラックメタラーによるソロプロジェクト。しかし本作の感触はややゴシックっぽいシューゲイザーのそれ。個人的には初めて聞いたとき、「ダークなライド」という感想を持った(歌声の雰囲気がマーク・ガードナーによく似ているので)。しかしこれ…

Colour Trip - Ringo Deathstarr

割と最近のアメリカン・シューゲバンドで、本作がデビューフルアルバム。巷ではニューゲイザー系とか呼ばれているのかな。男2女1のスリーピースで、フロントの男女は両方ボーカルをとる。この男女混声具合なんかはもろマイブラとかスロウダイブだけど、一聴…

Loveless - My Bloody Valentine

初めて聞いたのは10代の頃で、どんな雑誌やレビューを観てもシューゲイザーの元祖にして至高みたいな事が書かれていて、それでツタヤでレンタルして聞いてみたもののあまりピンと来ず、より分かりやすい爆音を伴ったライドや、逆に、より耽美に振り切ったか…

HOWL - Black Rebel Motorcycle Club

初回の投稿は僕が一番好きと言っても過言ではないバンド、ブラックレベルモーターサイクルクラブの3rdアルバム「ハウル」(2005) について。このブログのタイトルもここから拝借しています。そもそもはビートの詩人、アレン・ギンズバーグの代表作の題名。 僕…